LINE公式アカウントを運用していて、
「PDFファイルが送れない」
「ファイル添付ができない」とお困りではありませんか?
実は、LINE公式アカウントのメッセージ配信機能では、PDFファイルを直接送信することができません。
しかし、いくつかの代替手段を活用すれば、友だちにファイルを届けることが可能です。
この記事では、LINEマーケティング自動化サービスLigla(リグラ)のカスタマーサクセスチームが、LINE公式アカウントでファイルが送信できない理由から、具体的な送信方法、送れない時の対処法まで、初心者の方にもわかりやすく解説いたします。
LINE公式アカウントでPDFファイルが送れない理由とは
LINE公式アカウントの一斉配信(メッセージ配信)機能には、送信できるファイル形式に制限があります。
LINE公式アカウントの一斉配信では、テキスト、画像(JPG/JPEG/PNG)、動画、スタンプ、リッチメッセージなど、特定のコンテンツ形式にのみ対応しています。PDFやWord、Excelなどの文書ファイルは、一斉配信機能では直接送信できない仕様となっています。
これは、LINEのシステム上の仕様であり、一般的な文書ファイルであるPDFをそのまま一斉配信することはできません。ただし、チャット機能を使えばPDFファイルの送信が可能です。
LINE公式アカウントで送信できるファイル形式と条件
まずは、LINE公式アカウントでどのようなファイルが送信できるのか、機能別に整理してご説明します。
一斉配信(メッセージ配信)で送信できる形式
LINE公式アカウントの一斉配信では、以下のコンテンツが送信可能です。
| コンテンツタイプ | 対応形式・条件 |
|---|---|
| テキスト | 500文字まで、URLリンクの添付も可能 |
| 画像 | JPG、JPEG、PNG形式 ファイルサイズ:10MB以下 推奨解像度:1024×1024px以内 |
| 動画 | MP4形式など ファイルサイズ:200MB以下 |
| スタンプ | LINE公式アカウントで利用可能なスタンプ |
| リッチメッセージ | 画像・リンク・テキストを組み合わせたビジュアルメッセージ |
| リッチビデオメッセージ | 動画とアクションボタンを組み合わせたメッセージ |
| クーポン | LINE公式アカウントのクーポン機能 |
| リサーチ | アンケート機能 |
| カードタイプメッセージ | カルーセル形式のビジュアルメッセージ |
チャット機能で送信できるファイル形式
一方、LINE公式アカウントの「チャット」機能を使えば、様々なファイル形式を送信することが可能です。
- ドキュメント:.docx(Word)、.xlsx(Excel)、.pptx(PowerPoint)、.csv など
- 文書:.txt、.pdf、.odt など
- 画像:.png、.jpg、.gif、.bmp、.psd、.ai、.eps など
- 音声:.mp3、.wav、.flac など
- 動画:.mp4、.mov、.avi など
- 圧縮ファイル:.zip、.lzh、.7z など
チャット機能では、最大100MBまでのファイルを送信することができます。ただし、HTMLファイルは送信できません。また、チャット機能は1対1でのやり取りのみに対応しており、一斉配信はできません。
LINE公式アカウントでPDFファイルを送信する4つの方法
PDFファイルを友だちに届けるには、以下の4つの方法があります。それぞれの特徴と手順をご紹介します。
方法1:チャット機能を使って個別にPDFファイルを送信する
最も確実な方法は、チャット機能を活用することです。こちらは、PDFファイルをそのまま送信できます。
1. LINE公式アカウントの管理画面(LINE Official Account Manager)にログインします
2. 画面左側のメニューから「チャット」をクリックします
3. PDFファイルを送りたい友だちとのチャット画面を開きます
4. チャット画面左下にある「ファイル」アイコンをクリックします
5. 送信したいPDFファイルを選択します
6. 「送信」ボタンをクリックして完了です
チャット機能で送信されたファイルは、ユーザーのダウンロード期間が1年間に設定されています。ただし、チャット機能は個別対応となるため、大量の友だちに一斉配信したい場合には適していません。
方法2:PDFを画像形式に変換して一斉配信する
PDFファイルを画像(JPG、JPEG、PNG)に変換することで、一斉配信が可能になります。
画像変換の際の注意点は以下の通りです。
- ファイル形式:JPG、JPEG、PNG のいずれか
- ファイルサイズ:10MB以下
- 推奨解像度:1024×1024px以内
ただし、この方法には制約もあります。画像ファイルは1枚ずつの送信となるため、複数ページのPDFを送信する場合は、複数の画像を連続して送信する必要があります。友だちにとっても見づらくなる可能性がある点に注意が必要です。
方法3:Googleドライブなどのクラウドストレージにアップしてリンクを共有する
PDFファイルをGoogleドライブやMEGAなどのオンラインストレージサービスにアップロードし、そのリンクURLをメッセージで送信する方法です。
1. GoogleドライブにPDFファイルをアップロードします
2. ファイルを右クリックし「共有」を選択します
3. 「リンクを知っている全員が閲覧可能」に設定します
4. 共有リンクをコピーします
5. LINE公式アカウントのメッセージ配信で「テキスト」を選択します
6. テキスト内に共有リンクを貼り付けて配信します
この方法であれば、一斉配信で多くの友だちにPDFファイルへのアクセス情報を届けることができます。ただし、ユーザーがリンクをクリックする必要があるため、ワンステップ多くなる点がデメリットです。
方法4:LINEマーケティングツールを活用する
LINEの拡張ツールやマーケティングツール(例:Lステップ、Linyなど)を利用すれば、PDFファイルを一斉配信することが可能です。
これらのツールでは、以下のような機能が利用できます。
- PDFファイルの直接アップロードと一斉配信
- アップロードできるファイルサイズは最大10MBまで(ツールによる)
- セグメント配信による条件指定配信
- 自動配信機能による運用効率化
マーケティングツールを使用する場合は、各サービスの料金や機能詳細については、公式サイトをご確認ください。
PDFファイルが送信できない時の原因と対処法
LINE公式アカウントでファイル送信がうまくいかない場合、以下の原因が考えられます。
原因1:ファイルサイズが上限を超えている
LINE公式アカウントには、ファイルサイズの制限があります。
| 送信方法 | ファイルサイズ上限 |
|---|---|
| 一斉配信(画像) | 10MB以下 |
| 一斉配信(動画) | 200MB以下 |
| チャット機能 | 100MB以下 |
ファイルサイズが制限を超えている場合は、ファイルを圧縮するか、解像度を下げるなどの対処が必要です。PDFファイルの場合は、オンライン圧縮ツールを使って容量を減らすことができます。
原因2:対応していないファイル形式を使用している
一斉配信で送信しようとしている場合、PDFファイルは対応していません。前述の4つの方法のいずれかを使用する必要があります。
原因3:通信環境の問題
ファイルサイズが大きい場合、通信環境が不安定だと送信に失敗することがあります。以下の対処法を試してみてください。
- Wi-Fi環境など、安定した通信環境で再度送信する
- モバイルデータ通信の場合は、通信制限がかかっていないか確認する
- 時間をおいてから再度送信を試す
原因4:アプリやブラウザのキャッシュがたまっている
LINEアプリや管理画面を使用しているブラウザにキャッシュが蓄積されていると、ファイル送信時に不具合が起きることがあります。
対処法として、以下を試してみてください。
- ブラウザのキャッシュをクリアする
- LINEアプリを再起動する
- 別のブラウザで管理画面にアクセスしてみる
- アプリやブラウザを最新バージョンにアップデートする
原因5:チャット機能がオンになっていない
チャット機能を使ってファイルを送信する場合、チャット機能がオンになっている必要があります。
1. LINE公式アカウントの管理画面にログインします
2. 画面右上の「設定」をクリックします
3. 左側メニューの「応答設定」をクリックします
4. 応答機能の「チャット」をONに切り替えます
状況別おすすめの送信方法
最後に、目的や状況に応じた最適な送信方法をご紹介します。
| 状況 | おすすめの方法 | 理由 |
|---|---|---|
| 特定の友だち1人に送りたい | チャット機能 | PDFファイルをそのまま送信でき、最も簡単 |
| 複数の友だちに一斉配信したい | Googleドライブ+リンク共有 | 追加コストなしで多くの友だちに届けられる |
| 1ページのPDFを配信したい | 画像変換して一斉配信 | ユーザーがすぐに内容を確認できる |
| 条件に合う友だちだけに配信したい | LINEマーケティングツール | セグメント配信や自動配信が可能 |
| 頻繁にPDF資料を配信したい | LINEマーケティングツール | 運用効率が大幅に向上する |
まとめ
LINE公式アカウントでは、一斉配信機能で直接PDFファイルを送信することはできませんが、チャット機能を活用したり、画像形式に変換したり、クラウドストレージのリンクを共有することで、友だちにPDFファイルの内容を届けることが可能です。
それぞれの方法には特徴があるため、配信したい友だちの人数や運用の頻度、求める機能に応じて最適な方法を選択することが重要です。
特に、資料配布を希望する人だけに送信したい、アンケート回答者に自動で送信したいなど、セグメント配信や運用の自動化を実現したい場合は、LINEマーケティングツールの導入も検討してみてください。
この記事が、LINE公式アカウントでのファイル送信にお困りの方の参考になれば幸いです。