LINE公式アカウントはユーザーをグループトークに招待可能?

LINE公式アカウントをビジネスで活用する際、
「グループトークに招待できるのか」
「複数人でのやり取りは可能なのか」と疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。

実は、LINE公式アカウントにはグループトークへの参加機能が備わっており、複数のユーザーと同時にコミュニケーションを取ることが可能です。

本記事では、LINEマーケティング自動化サービスLigla(リグラ)のカスタマーサクセスチームが、LINE公式アカウントのグループトーク招待機能について、基本的な仕組みから具体的な設定方法、参加できない時の原因と対処法まで、マーケティング初心者の方にもわかりやすく丁寧に解説いたします。

目次

LINE公式アカウントはグループトークへの招待に対応しています

結論から申し上げますと、LINE公式アカウントはグループトークへの参加機能に対応しています。ただし、通常のLINEユーザーとは異なる制約があるため、まずはその基本的な仕組みを理解することが重要です。

重要なポイントLINE公式アカウントがグループトークに参加できるのは、LINEユーザー側からグループに招待された場合のみです。LINE公式アカウント側からグループを新規作成してユーザーを招待することはできません。

グループトーク招待機能の基本的な特徴

LINE公式アカウントのグループトーク機能には、以下のような特徴があります。

  • 複数のユーザーとLINE公式アカウントが同じトークルーム内でやり取りできる
  • 通常の1対1チャットと同様の操作感で利用可能
  • 画像やファイルの共有もスムーズに行える
  • グループ内でのリアルタイムな情報共有が可能
  • LINE公式アカウントの管理画面からチャット一覧で確認できる

LINE公式アカウントの「グループ」には2種類の機能がある

LINE公式アカウントには「グループ」という言葉が使われる機能が2種類存在しており、それぞれ全く異なる目的と機能を持っています。混同しやすいため、それぞれの違いを明確に理解しておきましょう。

1. グループトーク(グループチャット)参加機能

1つ目は、本記事で主に解説する「グループトーク参加機能」です。これは、LINEユーザーが作成したグループトークに、LINE公式アカウントが参加できる機能を指します。複数のユーザーとLINE公式アカウントが1つのトークルームでやり取りできるため、家族やグループでの相談が必要なビジネスシーンで非常に便利です。

2. グループ機能(複数アカウント管理機能)

2つ目は、複数のLINE公式アカウントをグループにまとめて一括管理する「グループ機能」です。こちらは、複数の店舗や事業部でそれぞれLINE公式アカウントを運営している企業が、同じメッセージ配信やリッチメニュー設定を一括で行いたい場合に使用します。ユーザーとのコミュニケーションではなく、運営側の管理効率化を目的とした機能です。

注意点両方とも「グループ」という名称が使われていますが、全く異なる機能です。本記事では主に「グループトーク参加機能」について解説します。

LINE公式アカウントをグループトークに招待する方法

LINE公式アカウントをグループトークに招待するには、LINE公式アカウント側とユーザー側の両方で設定と操作が必要です。順を追って詳しく解説します。

ステップ1:LINE公式アカウント側での事前設定

まず、LINE公式アカウントの管理者が、グループトークへの参加を許可する設定を行う必要があります。

  1. LINE公式アカウントの管理画面にログイン
  2. 画面右上の「設定」をクリック
  3. 「アカウント設定」を選択
  4. 「機能の利用」項目までスクロール
  5. 「グループ・複数人トークへの参加を許可する」にチェックを入れる

この設定を行わないと、ユーザーがグループに招待しても自動的に退会となってしまいますので、必ず事前に設定しておきましょう。2025年現在、この設定はWeb版の管理画面でのみ変更可能です。

ステップ2:ユーザー側でのグループ作成と招待手順

次に、実際にグループトークを利用するユーザー側で操作を行います。

  1. LINEアプリのトーク画面右上にある吹き出しアイコンをタップ
  2. 「グループ」を選択
  3. グループに追加したい友だちとLINE公式アカウントを選択
  4. 「次へ」をタップ
  5. グループ名を設定
  6. メンバーを確認して「作成」をタップ

「友だちをグループに自動で追加」の設定をオンにしている場合、LINE公式アカウントは自動的にグループに追加されます。オフにしている場合は、招待通知がLINE公式アカウントに届き、参加を承認する形となります。

グループトークの確認方法

LINE公式アカウントの管理画面では、グループトークも通常の1対1チャットと同様に「チャット」一覧から確認できます。グループトークかどうかは、トーク相手の表示やメンバー数で判別可能です。

グループトークに招待できない・参加できない時の原因と対処法

LINE公式アカウントをグループトークに招待しようとした際、うまく参加できないケースがあります。以下、主な原因と対処法をご紹介します。

原因1:LINE公式アカウント側の設定が許可されていない

最も多い原因が、LINE公式アカウント側で「グループ・複数人トークへの参加を許可する」設定がオフになっているケースです。

原因 グループトークへの参加設定がオフになっている
対処法 LINE公式アカウント管理画面の「設定」→「アカウント設定」→「機能の利用」から「グループ・複数人トークへの参加を許可する」をオンに変更

原因2:1つのグループに複数のLINE公式アカウントを追加しようとしている

1つのグループに追加できるLINE公式アカウントは1つまでという制限があります。2つ以上のLINE公式アカウントを同じグループに追加しようとすると、自動的に退会となります。

原因 1つのグループに2つ以上のLINE公式アカウントを追加
対処法 グループごとに1つのLINE公式アカウントのみを招待する。複数のアカウントが必要な場合は、別々のグループを作成

原因3:LINE公式アカウントの拡張機能・外部ツールを利用している

LINE公式アカウントに連携する外部ツールや拡張機能を利用している場合、グループチャット機能が制限される可能性があります。利用しているツールの仕様によっては、グループトークへの参加が自動的にブロックされることがあります。

原因 外部ツールや拡張機能との連携による制限
対処法 利用している外部ツールの提供元に、グループトーク機能への対応状況を確認する

原因4:招待されたユーザーがLINE公式アカウントをブロックしている

グループに招待したいLINE公式アカウントが、招待を送るユーザーまたはグループ内の他のメンバーにブロックされている場合、招待が届かないことがあります。

原因 LINE公式アカウントがブロックされている
対処法 該当するユーザーに、LINE公式アカウントのブロックを解除してもらう

原因5:グループの参加人数が上限に達している

LINEのグループトークには参加人数の上限があります。上限に達している場合は、LINE公式アカウントを含む新しいメンバーを追加できません。

原因 グループの参加人数が上限に達している
対処法 不要なメンバーを削除してから、LINE公式アカウントを招待する

LINE公式アカウントがグループトークに参加するビジネス活用シーン

LINE公式アカウントのグループトーク機能は、様々なビジネスシーンで効果的に活用できます。具体的な活用例をご紹介します。

業種別の活用事例

業種・業態 活用シーン メリット
旅行代理店 家族や友人グループでの旅行プラン相談 参加者全員で同じ情報を共有しながらプランニングを進められる
不動産・リフォーム 家族全員での物件選定や相談 家族で意見を出し合いながら検討でき、認識のズレを防げる
ウェディング 新郎新婦とプランナーの打ち合わせ 二人同時に情報を受け取れ、スムーズな意思決定が可能
教育サービス 保護者・生徒・講師の三者面談 保護者と生徒が同じ情報を共有し、認識の齟齬を防げる
医療・クリニック 家族での診療相談 患者本人と家族が同時に医療情報を受け取れる

グループトーク機能が特に効果的なケース

以下のような場合には、グループトーク機能の活用が特に効果的です。

  • 複数の関係者で同じ情報を共有する必要がある場合
  • 意思決定に複数人の合意が必要なサービスを提供している場合
  • 家族やグループでの利用が想定される商品・サービスを扱っている場合
  • リアルタイムでの情報共有がビジネスの質を高める場合
  • 顧客満足度向上のために、関係者全員への情報提供が重要な場合

グループトーク機能利用時の注意点と制限事項

LINE公式アカウントのグループトーク機能を利用する際には、いくつかの制限や注意点があります。運用前に必ず確認しておきましょう。

主な制限事項

  • LINE公式アカウント側からグループを作成して友だちを招待することはできない
  • 1つのグループに追加できるLINE公式アカウントは1つまで
  • 外部ツールや拡張機能を利用している場合、グループトーク機能が制限される可能性がある
  • グループトークの設定は、2025年現在Web版の管理画面でのみ変更可能
  • グループから退会すると、過去のトーク履歴が確認できなくなる

2025年のチャット機能アップデート情報

2025年3月4日より、LINE公式アカウントのチャット機能に大きな変更がありました。「チャットProオプション」という有料オプションの提供が開始されています。

チャットProオプションについてチャットProオプションは、LINE公式アカウントのチャット機能を強化できる有料オプションで、月額5,000円(税込)で利用できます。より高度なチャット対応を行いたい企業は、このオプションの導入を検討する価値があります。詳細は公式サイトをご確認ください。

グループトーク機能を効果的に活用するための運用ポイント

最後に、LINE公式アカウントのグループトーク機能をより効果的に活用するための運用ポイントをご紹介します。

1. 運用体制を整える

グループトークでは複数人とのやり取りが発生するため、返信のスピードや対応品質が顧客満足度に直結します。以下のような運用体制を整えることをおすすめします。

  • 複数のスタッフでLINE公式アカウントを管理し、対応の抜け漏れを防ぐ
  • 営業時間や対応可能時間を明確にユーザーに伝える
  • グループチャット専用の対応マニュアルを作成する
  • 定型文やテンプレートを準備して迅速に対応できるようにする
  • 担当者の役割分担を明確にし、責任の所在を明らかにする

2. 適切な情報管理を行う

グループトークでは複数人の個人情報や相談内容が含まれるため、情報管理には特に注意が必要です。

  • 個人情報保護のガイドラインを明確にする
  • チャット内容の保存期間や管理方法を定める
  • アクセス権限を適切に設定する
  • 機密情報の取り扱いルールを策定する

3. ユーザーへの案内を工夫する

グループチャット機能の存在を知らないユーザーも多いため、積極的に案内することで利用を促進できます。

  • リッチメニューやプロフィールにグループチャット対応可能であることを記載
  • 具体的な活用シーンをユーザーに提示する
  • グループチャットの利用方法を分かりやすく説明する
  • グループチャット利用のメリットを明確に伝える

まとめ:LINE公式アカウントのグループトーク招待機能を活用しよう

本記事では、LINE公式アカウントのグループトーク招待機能について、基本的な仕組みから具体的な設定方法、参加できない時の原因と対処法まで詳しく解説しました。

LINE公式アカウントは、ユーザー側からの招待によってグループトークに参加することが可能です。ただし、LINE公式アカウント側からグループを作成してユーザーを招待することはできません。また、1つのグループに追加できるLINE公式アカウントは1つまでという制限があります。

グループトーク機能を活用することで、家族やグループでの相談が必要なサービスにおいて、より効率的で質の高い顧客対応が実現できます。特に旅行、不動産、ウェディング、教育サービスなどの業界では、複数の関係者で情報を共有しながら意思決定を進められるため、顧客満足度の向上につながります。

2025年現在、チャット機能は有料オプションの登場により、さらに高度な機能が利用可能になっています。ビジネスの規模や必要な機能に応じて、最適なプランを選択することが重要です。

LINE公式アカウントのグループトーク機能を適切に設定・活用し、顧客とのコミュニケーションをより充実したものにしていきましょう。