LINEを活用したマーケティングを検討している方の中には、「LINE公式アカウント」と「LINEオープンチャット」の違いについて疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
どちらもLINEのサービスですが、実はそれぞれの目的や機能は大きく異なります。
今回はそんな「LINE公式アカウント」と「LINEオープンチャット」の違いをLINEマーケティング自動化サービスLigla(リグラ)のカスタマーサクセスチームが、それぞれの特徴、そして連携方法について、どなたにでもわかりやすく解説いたします。
LINE公式アカウントとは?基本的な特徴を理解しよう
LINE公式アカウントは、企業や店舗がユーザーとコミュニケーションを取るための公式アカウントです。友だち追加したユーザーに対して、情報配信やクーポン発行、個別チャット対応などが可能になります。
LINE公式アカウントの主な機能
LINE公式アカウントには、ビジネスに活用できる豊富な機能が備わっています。
- メッセージ配信機能(テキスト、画像、動画など)
- リッチメニュー(トーク画面下部の固定メニュー)
- クーポンやショップカードの発行
- 1対1のチャット機能
- 自動応答メッセージ設定
- 友だち情報の分析機能
- LINEコール(音声・ビデオ通話)
LINE公式アカウントの料金プラン(2025年最新)
LINE公式アカウントは無料から始められますが、配信するメッセージ数に応じて料金が変動します。
| プラン名 | 月額料金 | 無料メッセージ通数 | 追加メッセージ料金 |
|---|---|---|---|
| フリープラン | 0円 | 200通まで | 配信不可 |
| ライトプラン | 5,000円 | 5,000通まで | 不可 |
| スタンダードプラン | 15,000円 | 45,000通まで | ~3円/通 |
LINE公式アカウントは、友だち数に制限はありませんが、配信するメッセージ数によって料金が変わる仕組みです。まずはフリープランから始めて、ビジネスの成長に合わせてプラン変更を検討しましょう。
LINEオープンチャットとは?コミュニティ型の新しい交流方法
一方、LINEオープンチャットは、共通の興味や話題を持つ人々が集まって交流できるコミュニティ機能です。友だちになっていない人とも、匿名でトークができるのが大きな特徴です。
LINEオープンチャットの主な特徴
オープンチャットには、従来のLINEグループとは異なる独自の特徴があります。
- トークルームごとに異なるニックネームとアイコンを設定可能
- 友だち登録不要で参加できる
- URLやQRコードで簡単に招待可能
- 最大10,000人まで参加可能(通常は5,000人、管理者が申請すれば10,000人まで拡張可能)
- 完全無料で利用できる
- 匿名性が高く、本アカウントの情報は非公開
LINEオープンチャットの公開設定
オープンチャットには、用途に応じて3つの公開設定があります。
- 全体公開:誰でも検索して参加できる
- 参加の承認:管理者の承認が必要
- 参加コードの入力:特定のコードを知っている人のみ参加可能
LINE公式アカウントとオープンチャットの違いを比較
ここでは、両者の違いをわかりやすく表で比較してみましょう。
| 項目 | LINE公式アカウント | LINEオープンチャット |
|---|---|---|
| 主な用途 | 企業・店舗からユーザーへの情報発信 | 同じ興味を持つユーザー同士の交流 |
| コミュニケーション形式 | 1対1のチャットまたは一斉配信 | 参加者全員が見られるグループトーク |
| 料金 | メッセージ数に応じて有料プランあり | 完全無料 |
| 参加人数制限 | 無制限 | 最大10,000人 |
| 匿名性 | 本名アカウントで利用 | トークルームごとに別名・アイコン設定可能 |
| ビジネス機能 | クーポン、ショップカード、リッチメニュー等 | なし |
| 分析機能 | 詳細な分析データあり | 基本的な統計のみ |
LINE公式アカウントは「企業からユーザーへ」、オープンチャットは「ユーザー同士」のコミュニケーションに適しています。目的に応じて使い分けることが重要です。
LINE公式アカウントとオープンチャットは連携できる?
多くの方が気になる点として、「LINE公式アカウントとオープンチャットを連携できるか」という疑問があります。
基本的な連携は不可能
結論から申し上げますと、LINE公式アカウントから直接オープンチャットを作成・管理することはできません。これらは別々のサービスとして設計されているため、直接的な連携機能は提供されていません。
メンバーシップ機能を使った限定的な連携
ただし、2024年10月15日から、LINE公式アカウントの「メンバーシップ機能」とオープンチャットを連携できる新機能が追加されました。
- メンバーシップ(有料会員制)に加入したユーザー限定のオープンチャットを作成可能
- 有料会員だけが参加できる特別なコミュニティを提供できる
- 月額課金制のオンラインサロンなどに活用可能
間接的な連携方法
直接連携はできませんが、以下のような方法で両者を組み合わせて活用することは可能です。
- LINE公式アカウントでオープンチャットを紹介:メッセージ配信でオープンチャットのURLを共有
- リッチメニューに設置:オープンチャットへの参加リンクをリッチメニューに配置
- オープンチャットでLINE公式アカウントを案内:コミュニティメンバーに公式アカウントの友だち追加を促す
それぞれのビジネス活用シーンと選び方
LINE公式アカウントとオープンチャットは、活用シーンが異なります。どちらを選ぶべきか、または両方を使うべきか、目的に応じて判断しましょう。
LINE公式アカウントが向いているケース
- 店舗や企業の最新情報を定期的に配信したい
- クーポンやキャンペーンで集客したい
- 顧客との1対1のコミュニケーションを重視したい
- 予約受付や問い合わせ対応を効率化したい
- 顧客データを分析してマーケティングに活かしたい
LINEオープンチャットが向いているケース
- ファンコミュニティを作りたい
- ユーザー同士の情報交換の場を提供したい
- イベントや勉強会の参加者同士を繋げたい
- コストをかけずにコミュニティを運営したい
- 匿名性を保ちながら気軽な交流を促進したい
両方を組み合わせた活用例
最も効果的なのは、両方の特性を活かして組み合わせて活用することです。
- LINE公式アカウントで情報配信→オープンチャットでファン同士の交流
- オープンチャットでコミュニティ形成→LINE公式アカウントで個別サポート
- メンバーシップで有料会員を募集→限定オープンチャットで特別な交流の場を提供
まとめ:目的に合わせて使い分けることが成功の鍵
LINE公式アカウントとLINEオープンチャットは、それぞれ異なる目的で設計されたサービスです。
LINE公式アカウントは企業からユーザーへの情報発信やビジネス機能を重視しており、マーケティングや顧客管理に適しています。一方、LINEオープンチャットはユーザー同士の交流を促進するコミュニティ機能で、ファンコミュニティの形成に向いています。
直接的な連携は限定的ですが、メンバーシップ機能を活用すれば、有料会員限定のオープンチャットを作成できます。また、それぞれのサービスで相互に紹介することで、間接的に連携させることも可能です。
ビジネスの目的や顧客との関係性に応じて、適切なサービスを選択し、必要に応じて組み合わせることで、LINEマーケティングの効果を最大化できます。まずは無料で始められるプランから試してみて、徐々に活用の幅を広げていくことをおすすめします。