LINEマーケティング自動化サービスLigla(リグラ)のカスタマーサクセスチームが、LINE公式アカウントのポイントカード機能について詳しく解説します。
店舗経営をされている方や、これからLINE公式アカウントを活用したいとお考えの方にとって、デジタルポイントカードは非常に効果的な集客ツールです。
本記事では、LINE公式アカウントで利用できる「ショップカード」機能の仕組みや料金、具体的な設定方法まで、どなたにでもわかりやすくご紹介します。
LINE公式アカウントにはポイントカード機能がある
結論から申し上げますと、LINE公式アカウントには「ショップカード」というポイントカード機能が標準で搭載されています。この機能を使えば、紙のスタンプカードやポイントカードをデジタル化し、LINE上で顧客のポイント管理ができます。
ショップカードは、来店時や商品購入時にQRコードを読み取るだけでポイントが自動的に付与される仕組みです。設定した回数に達すると、クーポンや特典を配布できるため、リピーター育成に非常に効果的なツールとなっています。
ショップカード機能は、LINE公式アカウントの全プラン(フリープラン・ライトプラン・スタンダードプラン)で無料で利用可能です。追加料金は一切かかりません。
ショップカードとは?基本的な仕組みを解説
ショップカードは、従来の紙のスタンプカードをLINE上に置き換えたデジタルポイントカードシステムです。2025年現在、LINEの月間利用者数は9,200万人を超えており、日本人口の約70%が利用する国民的コミュニケーションツールとなっています。
ショップカードの基本的な仕組み
ショップカードは以下のような流れで利用されます。
- 店舗側がLINE公式アカウントの管理画面からショップカードを作成
- ポイント付与専用のQRコードを生成し、店舗内に設置
- 顧客が来店時にスマートフォンでQRコードを読み取る
- LINEアプリ内のショップカードに自動的にポイントが付与される
- 設定したポイント数に達すると、特典チケットが配布される
この仕組みにより、カードの紛失や持参忘れの心配がなく、顧客はスマートフォン1つで手軽にポイントを貯めることができます。
従来の紙カードとの違い
| 比較項目 | 紙のポイントカード | LINEショップカード |
|---|---|---|
| 初期費用 | 印刷費・デザイン費が必要 | 無料 |
| 運用コスト | 在庫管理・再発行費用 | 無料 |
| 紛失リスク | 紛失の可能性あり | 紛失の心配なし |
| 持参忘れ | よくある | スマホがあれば利用可能 |
| データ分析 | 困難 | 自動集計・分析可能 |
ショップカードの主要機能5つ
LINE公式アカウントのショップカードには、以下の5つの主要機能が搭載されています。
1. ポイント付与機能
ショップカードの中核となる機能です。店舗で発行するQRコードをユーザーがスマートフォンで読み取ることで、その場でポイントが付与されます。
- ゴールまでのポイント数は1〜50ポイントまで自由に設定可能
- QRコードはレジ前やテーブル、店内ポスターなど自由に設置できる
- 1日あたりの取得数制限で不正利用を防止
- 指定時間内の再取得制限も設定可能
2. 特典設定機能
貯まったポイントに応じてユーザーに提供する特典を自由に設定できます。特典内容は店舗の業態に合わせて柔軟にカスタマイズできます。
- 割引クーポンの配布(10%OFF、500円OFFなど)
- ドリンクやデザートのプレゼント
- 商品1個無料券の配布
- 特別サービスの提供
3. リッチメニュー連携
作成したショップカードは、LINE公式アカウントのトーク画面下部に表示されるリッチメニューに掲載できます。これにより、ユーザーの目につきやすい場所にショップカードを表示でき、利用促進につながります。
4. データ分析機能
LINE公式アカウントの分析機能により、ショップカードの利用状況を詳細に把握できます。
- 発行したショップカード枚数
- ポイント取得の合計数
- 特典チケットの利用状況
- 有効期限切れユーザー数
5. 友だち追加促進
ショップカードを利用するには、LINEの友だち追加が必要となるため、自然な形でLINE公式アカウントの友だち数増加につながります。友だちが増えることで、メッセージ配信による情報発信も効果的に行えるようになります。
料金体系について – 完全無料で利用可能
LINE公式アカウントの料金プランは、2025年現在以下の3つのプランが提供されています。ショップカード機能はすべてのプランで追加料金なしで無料利用可能です。
| プラン名 | 月額料金(税別) | 無料メッセージ配信数 | ショップカード利用 |
|---|---|---|---|
| フリープラン | 0円 | 月200通まで | 無料利用可能 |
| ライトプラン | 5,000円 | 月5,000通まで | 無料利用可能 |
| スタンダードプラン | 15,000円 | 月30,000通まで | 無料利用可能 |
※料金プランはメッセージ配信数によって異なりますが、ショップカード機能自体に追加料金は発生しません。
小規模店舗や個人事業主の方は、まずフリープラン(月額0円)からスタートすることをおすすめします。初期費用・運用費用ゼロでポイントカードシステムを導入できます。
ショップカードの作り方と設定方法
ショップカードの作成は、LINE公式アカウントの管理画面から簡単に行うことができます。以下、具体的な手順をご説明します。
基本的な作成手順
- LINE公式アカウント管理画面(LINE Official Account Manager)にログイン
- 該当のアカウントを選択
- サイドメニューの「ショップカード」をクリック
- 「新しいショップカードを作成」または「ショップカードを作成」を選択
- カード設定画面で各項目を入力
- 特典チケットを作成
- ポイント付与用QRコードを生成して保存
- 生成したQRコードを印刷して店舗に設置
設定できる主な項目
ショップカード作成時に設定できる項目は以下の通りです。
- 背景画像:ショップカード上部に表示される画像(推奨サイズ:横750px × 縦300px)
- ゴールまでのポイント数:1〜50ポイントの範囲で自由に設定
- カードの有効期限:最終ポイント取得日から起算して設定可能
- 利用ガイド:ポイントの貯め方や特典内容を記載
- 特典内容:ゴール達成時に配布する特典チケットの詳細
- ポイント付与条件:1日の付与上限や再取得制限時間など
リッチメニューへの設置方法
作成したショップカードをより多くのユーザーに利用してもらうため、リッチメニューに設置することをおすすめします。
- 管理画面の「リッチメニュー」を選択
- 新規作成または既存のリッチメニューを編集
- ボタンのアクション設定で「ショップカード」を選択
- 作成したショップカードを指定
- 保存して公開
ショップカード活用のメリット
LINE公式アカウントのショップカードを導入することで、店舗経営に以下のようなメリットをもたらします。
コスト削減効果
導入費用・運用費用が完全無料であることが最大のメリットです。従来の紙のポイントカードと比較して、以下のコストを大幅に削減できます。
- カード印刷費用の削減(数万円〜数十万円)
- デザイン制作費の削減
- カード管理・在庫管理コストの削減
- 再発行手続きの手間とコストの削減
利用者の利便性向上
LINEは日本人口の約70%にあたる9,200万人が利用する日常的なコミュニケーションツールです。幅広い年齢層に普及しているため、多くの顧客に手軽に利用してもらえます。
- カードの紛失や持参忘れの心配がない
- スマートフォン1つで完結
- いつでもポイント数を確認可能
- 特典の受け取りもスムーズ
リピート利用促進効果
ポイントを貯めることで得られる特典は、既存顧客の再来店を強力に促進します。「ポイントを貯めているから、このお店を利用しよう」という購買動機を自然に創出できます。
データ活用による店舗運営改善
ショップカードの利用データを分析することで、以下の店舗運営改善につなげることができます。
- 来店頻度の把握と顧客セグメント分析
- 特典利用率の分析と最適化
- 顧客の購買パターン分析
- 効果的なキャンペーン企画立案
活用時の注意点とデメリット
ショップカードを効果的に活用するために、以下の点にご注意ください。
LINE利用者に限定される
ショップカードはLINEアプリを利用するため、LINEを使っていない顧客は利用できません。ただし、日本では9,200万人が利用しているため、ほとんどの顧客層をカバーできます。
初期設定の手間
ショップカードの作成には、各種設定項目の入力が必要です。忙しい店舗経営者の方には作業負担となる場合があります。
- 初期設定の時間確保が必要(1〜2時間程度)
- 背景画像の準備やデザイン検討
- 特典内容の検討・設定
継続的な運用が必要
ショップカードの効果を最大化するには、継続的な運用と改善が重要です。
- 定期的な利用状況の分析
- 特典内容の見直しと改善
- ユーザーへの積極的な告知
- QRコードの適切な設置・管理
カードの作り直しに関する制約
ショップカードを作り直す場合、元のカードが無効になるため、既存ユーザーのポイントがリセットされます。そのため、初期設計を慎重に行うことが重要です。
業種別の活用事例
ショップカードを効果的に活用している店舗の事例を業種別にご紹介します。
飲食店での活用例
- 10回来店でメイン料理1品無料
- 5回利用でドリンク1杯サービス
- 誕生日月にボーナスポイント2ポイント付与
- 雨の日限定でポイント2倍キャンペーン
- ランチタイム限定でポイント付与
美容院・サロンでの活用例
- 5回利用でヘアトリートメント無料
- 3回来店でヘッドスパ500円OFF
- 友達紹介でボーナスポイント付与
- 季節限定の特別メニュー提供
- 誕生月に特別クーポン配布
小売店・物販店での活用例
- 購入回数に応じたポイント付与
- 10回購入で商品10%OFF
- 会員限定セールの開催
- 新商品の先行案内
- まとめ買いでボーナスポイント
効果的な運用のコツ
ショップカードの効果を最大限に引き出すための運用のコツをご紹介します。
魅力的な特典の設定
顧客が「ポイントを貯めたい!」と思える魅力的な特典を設定することが重要です。原価率を考慮しながら、顧客満足度の高い特典を用意しましょう。
QRコードの戦略的配置
ポイント付与用のQRコードは、以下のような場所に設置することで利用率が向上します。
- レジカウンター(支払い時に目に入る)
- 店内テーブル(待ち時間に読み取れる)
- 店頭ポスター(入店時に気づきやすい)
- レシートやショップカード(持ち帰り用)
定期的な告知とリマインド
LINE公式アカウントのメッセージ配信機能を活用して、ショップカードの存在を定期的に告知しましょう。
- 新規友だち追加時にショップカードを案内
- ポイント有効期限が近づいたらリマインド配信
- 特典内容の変更やキャンペーン情報の配信
分析データの活用
管理画面の分析機能を使って、以下のようなデータを定期的にチェックし、改善に活かしましょう。
- ポイント付与数の推移
- 特典チケット利用率
- 有効期限切れユーザーの割合
- リピート来店の頻度
まとめ:LINE公式アカウントのポイントカード機能を活用しよう
LINE公式アカウントには「ショップカード」という優れたポイントカード機能が標準搭載されており、全プランで無料利用可能です。
従来の紙のポイントカードと比較して、以下のような多くのメリットがあります。
- 導入費用・運用費用が完全無料
- カードの紛失や持参忘れの心配がない
- 9,200万人のLINEユーザーに対応
- データ分析による効果測定が可能
- リピート顧客の育成に効果的
初期設定に多少の手間はかかりますが、一度設定すれば継続的にリピート利用を促進し、顧客との長期的な関係構築に大きく貢献します。まずはフリープラン(月額0円)から始めて、事業の成長に合わせてプランをアップグレードすることをおすすめします。
店舗での集客強化やデジタル化をお考えの経営者の皆様は、ぜひLINE公式アカウントのショップカード機能を活用してみてください。適切な運用により、顧客満足度向上と売上増加の両方を実現できるでしょう。