「施策一つ試すのに、外部への依頼で数週間かかってしまう……」。そんなスピード感のジレンマを解消し、自社主導のLINEマーケティングを加速させているのが株式会社フェリシモです。
社名の「FELISSIMO」は、「最大級で最上級のしあわせ」を意味します。これは、フェリシモの経営理念「しあわせ社会学の確立と実践」を明確に表現する名称です。
同社は『Ligla』の導入により、ブラックボックス化しがちだった配信対象や効果測定を可視化。締め切り直前の「あと一押し」の施策を自社でサクッと配信できる体制を整え、新規獲得から既存ファンの育成まで、理想的なPDCAを実現しています。代理店さんとの良好な関係を保ちながら、自社の「やりたい」を形にするためのヒントを紐解きます。
株式会社フェリシモとは
インタビュアー:まずはフェリシモの事業と、LINEをご担当されているお二人について教えていただけますか?
畑氏:弊社はファッション、雑貨、インナーなどを主に扱う、設立60期のダイレクトマーケティングの会社です。ECサイト、紙カタログを活用した商品を「定期便」という独自の事業を展開しています。また、本社にあるフェリシモチョコレートミュージアムを始め、レストラン事業や神戸ポートタワーの運営といった新規事業も多数展開しており、さまざまなお客さまとの接点づくりにも活動を広げています。私はメール・アプリ・LINE、広告・SEO、といったWEBプロモーション・CRM全般のグループリーダーとして、またWebサイトのUI/UX設計の担当をしています。
畑山氏:私はWEBプロモーション全般を担当しており、具体的な実務として広告運用とLINE公式アカウントの運用を担っています。私がLINE担当に着任したのは約2年前です。ちょうどフェリシモでLiglaを導入し、新たなLINE戦略を推し進めるタイミングで、プロダクトオーナーを務めることになりました。手探りの状態からスタートし、試行錯誤を繰り返しながら今の運用サイクルを回せるようになりました。

導入前の状況と『Ligla』導入のきっかけ
インタビュアー:Ligla導入前のLINE運用はどのような状況でしたか?
畑氏:前提としてお伝えしておきたいのは、弊社は代理店さんの運用に限界を感じていたわけではありません。今も代理店さんと月次定例を行いながら、相乗効果を生む関係を維持しています。その上で、『このキャンペーン、明日配信したい』と思っても、外部に依頼すると数週間かかる。そのタイムラグをなくし、自分たちのひらめきを鮮度が高いうちに形にしたいという想いがありました。
畑山氏:私がLINE担当になりたての頃は、どのような配信が可能なのか、ターゲットをどう設定すべきかといった具体的な活用イメージが持てず、当初は運用の多くを代理店さまにお任せしている状態でした。しかし、Liglaの導入を機に管理画面を通じて「どのようなセグメントに、どういったアプローチができるのか」が直感的に把握できるようになったんです。 対象となるユーザーのボリュームも即座に可視化されるため、施策のアイデアが次々と湧いてくるようになりました。何より、「思いついた施策をその場ですぐに形にできる」という機動力を持てたことが、私にとってとても大きな変化でした。
インタビュアー:『Ligla』の導入の決め手は何でしたか?
畑氏:新規顧客との接点を広げられる「通知メッセージ」を実現できる点が導入の決め手でした。Liglaがいち早く対応されていた点に大きな魅力を感じました。通知メッセージを活用することで、これまでご連絡できなかったお客さまとの繋がりが増え、お客様に届いて嬉しい情報をご案内できるという期待が大きかったです。また施策の結果数値がすぐに確認できる点も助かっています。配信の翌日には友だちの増減や流入数が確認できるので、PDCAをスピーディーに回せます。
通知メッセージで「新規」を、メリーポイントで「既存」を。フェリシモ独自のファン化施策
インタビュアー:新規の友だち獲得に向けてどのような施策を実施されていますか?
畑山氏:弊社では広告でのばらまき型の友だち獲得はあまり行っておらず、「フェリシモでのお買い物を末永く楽しんでいただける方」との接点を大切にしたいと考えています。そのため、社内の他チームとのコラボ企画を活用した獲得施策を中心に行っています。例えば、コラボ商品のLPに「販売開始や締切間際をLINEでお知らせする」という動線を設け、お客さまのニーズに寄り添った形での登録を促しています。こうして繋がったお客さまには、属性に合わせたセグメント配信を行うことで、より密なコミュニケーションを図っています。
また、本社二階の「フェリシモ チョコレートミュージアム」ではLINE登録を起点とした体験型の仕組みを導入しました。ここでは普段の顧客層とは異なる10代20代の男女など、新しい層との接点も生まれています。来場翌日にお礼のメッセージとともに役立つ情報を届けるといった、体験の余韻に寄り添う施策も展開しています。こうした取り組みは、自社の商品や施設の魅力を深く理解している私たちだからこそ、お客さまにとって心地よい形を追求できるのだと感じています。

畑氏:代理店さまはLINE施策の専門知識を、私たちはフェリシモの商品・施設・顧客の知見を持っており、理解に長けています。それが組み合わさることで、より質の高い施策ができていると思っています。他社とまったく同じことをするのではなく、フェリシモならではのものを作れるかがポイントだと感じています。
インタビュアー:通知メッセージはどのように活用されていますか?
畑山氏:現在は新たな試みとして、新規会員登録をされたお客さまへのアプローチをPOCとして実施しています。フェリシモでは会員登録時に「5,000フェリシモメリー」が付与される仕組みがありますが、その存在や活用方法に気づかないままの方もいらっしゃいます。そこで、登録翌日に「5,000フェリシモメリーが付与されました」と通知メッセージでお知らせする施策を取り入れました。単なるリマインドではなく、「このポイントを使ってお買い物を楽しめますよ」という具体的なメリットを添えてお伝えすることで、登録後の最初の一歩を迷われているお客さまの背中を、そっと押して差し上げるようなコミュニケーションを心がけています。
※フェリシモメリー:フェリシモオリジナルのポイントサービス

インタビュアー:既存のお客様へのアプローチはどのような施策を行っていますか?
畑山氏:毎月1回、フェリシモメリーの残高に応じた商品交換案内をカルーセル形式で配信しています。「あなたは現在〇〇〇フェリシモメリーお持ちです」というお客さま一人ひとりの保有ポイント数に合わせた情報と、そのポイントで交換可能な人気アイテムをカルーセルで提案する施策です。この施策は、単にポイント消費を促すものではなく、「交換」を入り口としてサイトへ再訪していただき、再びフェリシモでのお買い物体験を楽しんでいただくための「再訪装置」として位置づけています。狙い通り、ポイント交換だけでなくその後の購入件数もしっかりとついてきており、非常に手応えのある施策となっています。
インタビュアー:ID連携の促進についてはどのような取り組みをされていますか?
畑氏:訴求として一番効いているのは500円クーポンです。友だち追加時に配信されるあいさつメッセージ内でも訴求しているので、お客さまの反響は大きいです。友だち追加と同時にID連携していただく導線としては、購入完了画面に「発送通知がLINEで受け取れます」バナーを設置しています。「ID連携とは何か」をお客さまに説明するよりも、「発送通知がLINEで届く」という価値をそのままお伝えすることで、お客さまには納得感をもっていただいたうえで、スムーズに登録していただける形になっています。
配信翌日に効果を可視化。締め切り3日前の「あと1施策」がKPI達成の鍵になる
インタビュアー:日々の運用はどのように進めていますか?
畑山氏:配信翌日には、CV数や友だち数の増減といった結果がダイレクトに返ってくるので、「この施策はよかった/悪かった」という判断をすぐにするようにしています。ダッシュボードでグラフの推移を追うのが習慣になっていますが、ただ眺めるだけではなく「なぜこの数字が動いたのか?」というお客さまの反応を自分なりに深掘りして、理由をちゃんと言語化しチーム内で議論しています。このスピード感で毎日サイクルを回しているうちに、次に打つべき手立てや改善案が、迷わずパッと浮かぶようになりました。
畑氏:月の途中で目標値が追加されることもあります。そういうときにでも「すぐに企画して、さくっと設定して、案内してみよう」が実現できるのがLiglaのありがたいところです。通常は、配信の2週間前からスタートして配信日も決めてしまっていることもあり、急な追加はなかなか難しいです。そこを自分たちで補えることで、目標達成につながったケースが実際にあります。Liglaの管理画面を使えば1〜2日でテスト配信まで完結できることは本当にうれしいですね。

導入時のサポート体制
インタビュアー:導入時のサポート体制はいかがでしたか?
畑氏:タグの設置や商品フィードの連携といった実装まわりは、社内のIT部門のメンバーに対応していただきました。マーケティング担当の私たちは早く使いたいのでツンツンするだけで(笑)、開発実装に詳しいメンバーに入っていただけたのが大きかったです。Ligla担当の方とのやりとりはメールで確認していましたが、レスポンスや対応がとにかく早くて、また不明点は丁寧に教えてくださるフォロー体制は大変助かりました。
『Ligla』の評価と今後の展望
インタビュアー:『Ligla』をどのように評価していますか?
畑山氏:Ligla管理画面を触っていると、「こんな配信の手法があるんだ」「このセグメントなら、あんなアプローチも面白そうだな」というアイデアが次々と湧いてくるんです。最初はLINEで何ができるのかも分からない状態でしたが、Liglaのおかげで施策の発想の幅がグッと広がりました。何より、思いついたアイデアをその場ですぐに試せる環境があることで、「まずは一度やってみよう」とフットワークよく一歩を踏み出せるようになりました。 この「試行錯誤のしやすさ」は、運用者として一番実感しているメリットです。
畑氏:プロトタイプを素早く作ってABテストを回すという考え方はWebサイトでは当たり前にやっていましたが、Liglaを導入する事でプッシュ配信でも同じことができる環境が整ったのは大きいと感じています。Liglaによって、LINEのマーケティングにも同じサイクルを持ち込めるようになりました。

インタビュアー:最後に、LINEマーケティングに取り組まれている方々へのメッセージをいただけますか?
畑山氏:私自身、3年前は知識ゼロからのスタートでしたが、Liglaの管理画面を触りながらお客さまの反応を想像するうちに、施策の幅がぐっと広がりました。日々の変化をヒントに『まずはやってみよう』とフットワークよく動き、小さな試行錯誤を積み重ねることで、LINEマーケティングの可能性がぐっと広がるかとおもいます。まずはLiglaの管理画面を通じて、お客さまの反応を肌で感じることをおすすめしたいです。
畑氏:少し抽象的な話になりますが、「何のためにLINEを使っているのか」という目的を社内やパートナーと共通言語にしておくことが大切だと思っています。フェリシモは「しあわせ社会学の確立と実践」という経営理念に、永続的なしあわせ社会を創造することを目指している会社です。LINEでも、お客さまに「フェリシモのLINE友だちになっていてよかったな、うれしいな」と感じていただけるような瞬間をたくさん作っていきたい。その思いがあるからこそ、代理店さまやLiglaのチームのみなさまとも、同じ視点での提案や連携ができると感じています。



