LINEステップ配信を設定してみたものの、「開封はされているのに購入につながらない」「配信数は多いのにCVRが一向に上がらない」「シナリオをどう設計すれば良いかわからない」——そんな課題を抱えていませんか?
LINEマーケティング自動化サービスLigla(リグラ)のカスタマーサクセスチームが、CVR3倍を実現したシナリオ設計の具体的なコツを、実例を交えてわかりやすく解説します。マーケティング初心者の方でも今日から実践できる内容ですので、ぜひ最後までお読みください。
LINEステップ配信とは?基本の仕組みをわかりやすく解説
ステップ配信とは、ユーザーの行動(友だち追加・商品閲覧・購入など)をきっかけに、あらかじめ設定したメッセージを決まったタイミングで自動配信する仕組みのことです。たとえば、友だち追加直後にウェルカムメッセージを送り、3日後に商品紹介、7日後に期間限定クーポン……という流れを一度設定するだけで、新規友だち全員に自動的に届けることができます。
LINEの国内MAUは9,700万人(日本人口の約7割超)。さらにLINEメッセージの開封率はメールの約2〜3倍と言われており、東急ストアの事例ではLINE開封率42.4%に対しメールは16.2%というデータもあります。この「届く・読まれる」媒体でシナリオを設計することが、CVR向上の大前提です。
ステップ配信がマーケティングに効果的な理由
通常の一斉配信と異なり、ステップ配信は「ユーザーが今どのフェーズにいるか」に合わせてメッセージを届けられます。初めて友だち追加したばかりの人にいきなりセール情報を送るより、まずブランドの世界観を伝えてから商品紹介をするほうが購入意欲は高まるはずです。顧客の状態に合わせた自動接客ができる点が、ステップ配信の最大の強みです。
CVRが上がらないステップ配信の失敗パターン3選
設定したのに効果が出ない場合、以下のいずれかの失敗パターンに当てはまっていることがほとんどです。
| 失敗パターン | よくある状況 | 改善の方向性 |
|---|---|---|
| ①全員に同じシナリオ | 新規・既存・休眠問わず同じ内容を配信している | 顧客フェーズ別にシナリオを分岐させる |
| ②配信タイミングが不適切 | 夜中に配信、購入直後に再度勧誘など | ユーザー行動から最適な時間帯を設定する |
| ③ゴールが曖昧なまま設計 | 「なんとなくステップを組んでいる」状態 | 各ステップに明確なCVゴールを設定する |
これらを解消するのが、次に紹介するシナリオ設計の5つのコツです。
CVR3倍を実現するシナリオ設計の5つのコツ
コツ① 目的とゴールを先に決める
シナリオを設計する前に、まず「このステップ配信で最終的に何をしてほしいか」を明確にします。「初回購入」「定期購入への引き上げ」「来店予約」など、ゴールが決まって初めて、そこから逆算したシナリオが設計できます。目的が曖昧なままだと、メッセージの内容もバラバラになり読者の行動を促せません。
ゴールから逆算する設計例:「定期購入への引き上げ」を目的とする場合
1通目(登録直後):商品の特徴・使い方の紹介
3日後:実際のお客様の声・効果の体験談
7日後:定期購入の特典・割引説明
14日後:期間限定の申込みオファー
コツ② 顧客の購買フェーズに合わせてシナリオを分岐させる
「商品を知ったばかりの人」と「すでに購入経験がある人」では、必要な情報がまったく異なります。効果的なシナリオは、ユーザーの行動・属性・アンケート回答によってメッセージ内容を分岐(パーソナライズ)させる設計が基本です。
- 新規友だち:ブランド紹介→商品メリット→初回クーポン
- 購入済みユーザー:使い方ガイド→関連商品レコメンド→リピート促進
- 休眠ユーザー:再訪問促進→復活クーポン→限定オファー
なお、会員IDと紐づいているユーザーであれば購入履歴をもとにシナリオを分岐させられますが、ID連携率は一般的に20〜40%程度にとどまるケースが多いです。未連携ユーザーにもパーソナライズ配信できるかどうかは、ツール選定時にチェックしておきたいポイントです。
コツ③ 配信タイミングを最適化する
せっかく内容が良くても、タイミングが合わなければ読まれません。業種・商品によって最適な時間帯は異なりますが、一般的に以下のポイントが参考になります。
| 配信タイミング | 向いているシーン |
|---|---|
| 友だち追加直後(即時) | ウェルカムメッセージ・初回クーポン配布 |
| カート追加から60分後 | カゴ落ちリマインド(購入意欲が高いうちに) |
| 購入翌日 | お礼メッセージ・使い方ガイドの案内 |
| 購入から30日後 | リピート促進・定期購入への誘導 |
| 最終訪問から31日以上経過 | 休眠復帰クーポン・呼び起こし施策 |
ただし、LINE公式アカウントの標準ステップ配信は配信時間の設定が1時間単位です。「カート離脱60分後」のようなリアルタイム配信を行うには、分単位のトリガー配信に対応した拡張ツールの活用が必要になります。
コツ④ セグメントでパーソナライズする
LINE公式アカウントの標準機能でも簡単なセグメント配信は可能ですが、精度を高めるには「Web行動履歴×アンケート回答×購入履歴」を組み合わせた多軸セグメントが効果的です。たとえばアンケートで「好きなブランド」を回答してもらい、その人が興味を持つブランドの新商品情報だけを自動配信する仕組みを作れば、不要な情報によるブロック率の上昇を防げます。
2023年6月のLINE公式アカウント料金改定以降、通数課金の負担が増した企業も多いはずです。セグメントを絞った配信は、開封率やCVRの向上だけでなく、配信コストの最適化にも直結します。
コツ⑤ カゴ落ちリマインドをステップに組み込む
ECサイトにおける最重要施策のひとつが「カゴ落ちリマインド」です。商品をカートに入れたまま離脱したユーザーへ、離脱から60分以内に1通目のリマインドを配信し、翌日・3日後と複数回フォローするステップを設計することで、取りこぼしていた購買機会を回収できます。メールよりLINEのほうが圧倒的に開封されやすいため、カゴ落ち対策はLINEで行うのが現在の主流です。
カゴ落ちリマインドのステップ設計例(EC向け)
Step1:離脱60分後「カートに商品が残っています」+商品画像を添付
Step2:翌日「在庫が残りわずかです」+購入完了への導線
Step3:3日後「お得な特典つきで再ご案内」+クーポン配布
※分単位のリアルタイム配信に対応した拡張ツールを使えば、Step1の「離脱60分後」を正確に実行できます
業種別シナリオ設計の実例
EC・アパレル:ROAS 2,000%を実現したシナリオ
アパレル企業のバロックジャパンリミテッドでは、ROAS 2,000%・ID連携率42.3%という成果を達成しました。購買履歴をもとに「ライト層・仮会員にもパーソナライズ」する設計が奏功しており、会員ID未連携ユーザーにもWebの行動データを活用した配信を実施することで、配信対象の母数を大幅に広げることに成功しています。
人材:1日30分の運用でCVR 39%向上
人材企業のじげんでは、1日わずか30分の運用でCVRが従来比39%向上し、アンケート回答率も60%を記録しました。求職者に対して「希望職種」「勤務地」「経験スキル」をアンケートで取得し、個人の条件に合った求人情報だけを自動配信するシナリオを組んだことが成果の決め手です。
化粧品D2C:定期引き上げ率を2倍にした休眠復帰施策
化粧品D2CブランドではID連携×ステップ配信を組み合わせることで、トライアル→定期購入の引き上げ率2倍・休眠顧客復活率5倍を達成。購入から30日後・60日後・90日後の各タイミングで使い切り前のリマインドと特典オファーを配信するシナリオが効果を発揮しています。
LINE公式アカウント標準機能の限界と、その先の解決策
LINE公式アカウントの標準ステップ配信は手軽に使える反面、下記のような制限があります。
- 開始条件が「友だち追加」と「オーディエンス」のみ(購入・閲覧などの行動トリガーは不可)
- 配信時間の設定が1時間単位(分単位のリアルタイム配信は不可)
- 条件分岐が限定的でパーソナライズの精度に限界がある
- 会員ID未連携ユーザーへの属性ベースの配信ができない
本記事で紹介した「カゴ落ちリマインド」「行動トリガー配信」「多軸セグメント」といった施策は、いずれも標準機能だけでは実現が難しいものです。これらを実践するには、LINE公式アカウントと連携できるLINEマーケティングツール(拡張ツール)の活用が有効です。
ツール選定にあたっては、特にWeb行動データを当日リアルタイムで活用できるかどうかが重要な判断基準です。MAツールの多くが行動データの反映に翌日以降かかる中、即時性の高い配信を実現できるかを必ず確認しましょう。
ツール選定で見るべき3つの観点
① ID未連携ユーザー(全友だちの60〜80%)にもパーソナライズできるか
② Web行動データをリアルタイム(当日)に配信トリガーとして使えるか
③ バナーや商品カルーセルを手作りせず自動生成できるか(運用工数の観点)
LINEステップ配信のシナリオ設計まとめ
本記事で紹介した5つのコツを振り返ります。
- コツ①:ゴールから逆算してシナリオを設計する
- コツ②:購買フェーズに合わせてシナリオを分岐させる
- コツ③:ユーザー行動に基づいて配信タイミングを最適化する
- コツ④:多軸セグメントでパーソナライズ精度を高める
- コツ⑤:カゴ落ちリマインドをステップに組み込む
これらの施策をすべてLINE公式アカウントの標準機能だけで実現するのは難しいですが、LINEマーケティングツールを活用すれば、今日ご紹介したシナリオの多くを自動化できます。LINEマーケティング自動化サービスLigla(リグラ)の公式サイトでは、EC・アパレル・人材・化粧品・旅行など多業種の導入事例と具体的な成果数値を公開しています。ぜひ参考にしてみてください。