LINEマーケティング自動化サービスLigla(リグラ)のカスタマーサクセスチームが、LINE公式アカウントのセキュリティ対策について、最新の情報をもとに詳しく解説いたします。
ビジネスツールとして広く活用されているLINE公式アカウントですが、顧客の大切な個人情報を取り扱うからこそ、適切なセキュリティ対策が不可欠です。
本記事では、2026年最新のセキュリティ動向を踏まえた7つの具体的な対策をご紹介します。
LINE公式アカウントで扱う個人情報とそのリスク
LINE公式アカウントでは、顧客とのコミュニケーションを通じてさまざまな個人情報が収集されます。個人情報保護法では「生存する個人に関する情報であって、特定の個人を識別できるもの」と定義されており、氏名、住所、電話番号、メールアドレスはもちろん、購買履歴やアンケート回答なども該当します。
LINE公式アカウントで収集される個人情報の種類
| 情報の種類 | 具体例 | 収集されるタイミング |
|---|---|---|
| 基本情報 | 氏名、性別、年齢、プロフィール画像 | 友だち追加時、アカウント登録時 |
| 連絡先情報 | メールアドレス、電話番号、LINE ID | 問い合わせ時、キャンペーン応募時 |
| 行動情報 | 購買履歴、興味・趣味、アンケート回答 | 商品購入時、リサーチ機能利用時 |
| 位置情報 | 地域、店舗訪問履歴 | 地域限定キャンペーン参加時 |
情報漏洩が発生した場合のリスク
2025年にもLINE公式アカウントでの情報漏洩事例が報告されており、企業にとって深刻な問題となっています。情報が流出した場合、以下のようなリスクが生じます。
- 法的リスク:個人情報保護法違反による行政指導や罰則(法人の場合、最大1億円以下の罰金)
- 信頼の喪失:顧客からの信頼を失い、ブランドイメージが大きく損なわれる
- 二次被害:流出した情報が詐欺やなりすまし、フィッシング詐欺に悪用される
- プライバシー侵害:顧客の日常生活に直接的な影響を与える可能性
LINE公式アカウントの個人情報を守る7つのセキュリティ対策
それでは、LINE公式アカウントで個人情報を安全に管理するための具体的な7つのセキュリティ対策をご紹介します。
対策1:2段階認証を必ず設定する
2段階認証は、アカウント乗っ取りを防ぐための最も基本的かつ効果的なセキュリティ対策です。通常のパスワードに加えて、ログイン時にメールアドレスに送信される認証コードの入力を求めることで、第三者による不正ログインを大幅に防ぐことができます。
2段階認証の設定手順
- LINE Official Account Managerにログイン
- 管理画面右上のプロフィールアイコンをクリック
- 「設定」を選択
- 「2段階認証をオンにする」を選択
- 登録メールアドレスに送信された6桁の認証コードを入力
対策2:強固なパスワードを設定し使いまわしを避ける
複数のアカウントで同じパスワードを使用すると、1つのアカウントが侵害された際に他のアカウントも危険にさらされます。LINE公式アカウント専用の強固なパスワードを設定しましょう。
強固なパスワードの条件
- 英数字と記号を組み合わせた8文字以上のパスワード
- 誕生日、電話番号、連続した数字(123456など)は避ける
- 他のサービスと異なる独自のパスワードを設定
- 3〜6ヶ月ごとに定期的に変更する
- パスワード管理ツールの活用を検討する
対策3:セキュアなネットワーク環境でのみログインする
公共のWi-Fiや不特定多数が利用するネットワークでのログインは避け、社内の安全なネットワーク環境でのみアクセスすることが重要です。公共Wi-Fiは通信が暗号化されていない場合が多く、第三者に通信内容を盗聴されるリスクが高まります。
安全なネットワーク利用のポイント
- 社内の専用ネットワークを使用する
- 外出先でのアクセスが必要な場合はVPN(仮想プライベートネットワーク)を利用する
- カフェやホテルなどの公共Wi-Fiでの業務アクセスは原則禁止
- セキュリティソフトを最新の状態に保つ
対策4:アクセス権限を持つ担当者を必要最小限にする
運用担当者が増えるほど、人的ミスや情報漏洩のリスクは高まります。アカウントへのアクセス権限を持つ人数を必要最小限に制限し、担当者ごとの役割と権限を明確にすることが重要です。
権限管理のベストプラクティス
| 権限レベル | できること | 推奨される担当者 |
|---|---|---|
| 管理者 | 全ての設定変更、メンバー管理、配信機能 | 責任者1〜2名 |
| 運用者 | メッセージ配信、チャット対応、分析閲覧 | 実務担当者2〜3名 |
| 閲覧者 | 統計データの閲覧のみ | 必要に応じて設定 |
- 退職や異動があった場合は速やかにアクセス権限を削除する
- 定期的に権限設定を見直し、不要なアクセス権を整理する
- 誰がいつアクセスしたかを記録・管理する
対策5:定期的なセキュリティ研修を実施する
運用担当者全員が正しいセキュリティリテラシーを持つことは、技術的な対策と同じくらい重要です。定期的に研修や勉強会を実施し、最新のセキュリティ脅威と対策方法を共有しましょう。
研修で扱うべき内容
- 個人情報保護法の基礎知識と最新の改正内容(2026年の見直し内容を含む)
- フィッシング詐欺やなりすましメールの見分け方
- パスワード管理と2段階認証の重要性
- 実際の情報漏洩事例とその原因分析
- 緊急時の対応フローと連絡体制
対策6:プライバシーポリシーを明確に設定する
LINE公式アカウントで個人情報を収集する場合、個人情報保護法に基づいたプライバシーポリシーの作成と明示が法的に義務付けられています。顧客に対して透明性を確保することが信頼関係の構築につながります。
プライバシーポリシーに記載すべき項目
- 取得する個人情報の種類を明確に定義する
- 個人情報の利用目的を具体的に記載する
- 個人情報の管理方法と保管期間を明記する
- 第三者への提供の有無と条件を説明する
- 本人からの開示請求・削除請求への対応方法を記載する
- 問い合わせ窓口の連絡先を明示する
プライバシーポリシーは、LINE公式アカウントのプロフィールやメッセージ内にリンクを設置し、ユーザーがいつでも確認できるようにしておきましょう。
対策7:データの暗号化とバックアップ体制を整える
LINE公式アカウントでは、Letter Sealing(レターシーリング)というエンドツーエンド暗号化技術がトークや通話に適用されています。2024年11月からは、画像ファイル、ボイスメッセージ、動画ファイル、その他の添付ファイルにも暗号化が適用され、セキュリティがさらに強化されました。
Letter Sealingの特徴
- 送信者と受信者以外にはメッセージ内容を解読できない高度な暗号化技術
- LINEサーバーを経由しても中身を盗聴することは不可能
- 1対1のトークおよび50人以下のグループトークに適用
- テキスト、音声通話、ビデオ通話、各種ファイルが暗号化対象
また、収集した顧客情報は定期的にバックアップを取り、万が一の事態に備えた復旧体制を整えておくことも重要です。
2026年に向けた個人情報保護法の動向
個人情報保護法は、社会情勢の変化や技術の進展に対応するため、3年ごとに見直しが行われます。2022年4月に改正法が施行されたため、2025年4月で施行から3年となり、現在新たな見直しが進められています。
2026年に向けた主な検討事項
- 本人同意が不要となる新たなケースの検討
- 情報漏洩時の報告・通知義務の見直し
- 違法な第三者提供への対応強化
- 子どもの個人情報の取扱いに関する特別な配慮
- 課徴金制度の導入検討
LINE公式アカウントを運用する企業は、これらの法改正動向を常にチェックし、コンプライアンス体制を適宜見直す必要があります。
万が一情報漏洩が発生した場合の対応手順
万全の対策を講じていても、情報漏洩のリスクをゼロにすることはできません。万が一の事態に備えて、以下の対応手順を事前に整備しておくことが重要です。
- 即座に事実確認:漏洩の範囲、原因、影響を受ける顧客数を特定
- 被害の拡大防止:該当アカウントの一時停止、パスワード変更などの緊急措置
- 関係者への報告:経営層、法務部門、個人情報保護責任者への速やかな報告
- 個人情報保護委員会への報告:重大な漏洩の場合は法的義務として報告が必要
- 影響を受けた顧客への通知:誠実かつ迅速に状況を説明し、対応策を案内
- 原因究明と再発防止策の策定:専門家の協力を得て根本原因を分析
- 公表と説明責任:必要に応じてプレスリリースや公式サイトでの説明
まとめ:セキュリティ対策は継続的な取り組みが重要
LINE公式アカウントの個人情報を守るための7つのセキュリティ対策をご紹介しました。
2. 強固なパスワードを設定し使いまわしを避ける
3. セキュアなネットワーク環境でのみログインする
4. アクセス権限を持つ担当者を必要最小限にする
5. 定期的なセキュリティ研修を実施する
6. プライバシーポリシーを明確に設定する
7. データの暗号化とバックアップ体制を整える
セキュリティ対策は一度設定して終わりではなく、継続的に見直しと改善を行うことが重要です。2026年に向けて個人情報保護法の見直しも進められており、常に最新の法令やセキュリティ動向に対応した運用体制を構築する必要があります。
顧客の大切な個人情報を守ることは、企業の信頼性を維持し、長期的なビジネスの成功につながります。本記事でご紹介した7つの対策を今一度確認し、安全なLINE公式アカウント運用を実現しましょう。
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