LINE公式アカウントを運用する際、ユーザー(友だち)からどのような個人情報を取得できるのか、正確に把握していますか。
今回はLINEマーケティング自動化サービスLigla(リグラ)のカスタマーサクセスチームが、LINE公式アカウントで取得できる個人情報の種類、収集方法、そして安全な管理方法について詳しく解説します。
個人情報保護法に基づいた適切な運用を行うことで、ユーザーとの信頼関係を築きながら効果的なマーケティングが実現できます。
LINE公式アカウントでデフォルトで取得できる個人情報
LINE公式アカウントを開設し、ユーザーが友だち追加を行った時点で、特別な設定をしなくても自動的に取得できる基本的な個人情報があります。これらの情報は、LINE公式アカウントの管理画面から確認することが可能です。
友だち追加時に自動取得される基本情報
ユーザーが友だち追加を行うと、以下の情報が自動的に取得されます。
- LINEユーザーID(内部管理用の識別子)
- 表示名(ユーザーがLINEで設定している名前)
- プロフィール画像(アイコン画像)
- ステータスメッセージ
- 友だち追加日時
- トーク履歴(ユーザーとのやり取り内容)
これらの情報は友だち追加の瞬間から取得されるため、プライバシーポリシーの事前提示が重要です。ユーザーに安心感を与えるためにも、どのような情報を取得し、どう活用するのかを明確に示しましょう。
デフォルト取得情報の活用方法
デフォルトで取得できる情報だけでも、以下のようなマーケティング施策が可能です。
- 表示名を活用したパーソナライズされたメッセージ配信
- 友だち追加日時に基づいた定期的なフォローアップ
- トーク履歴を分析した興味関心の把握
- 問い合わせ対応の履歴管理と品質向上
追加設定で取得可能な詳細個人情報
デフォルト取得情報に加えて、追加の機能や設定を活用することで、より詳細な個人情報を収集することができます。これらの情報は、ユーザーの同意のもと、適切な方法で取得する必要があります。
各種機能を通じて収集できる詳細情報
| 情報の種類 | 取得方法 | 活用例 |
|---|---|---|
| 氏名(本名) | チャット、フォーム、予約システム | 顧客管理、予約確認、配送手続き |
| 住所 | 配送フォーム、予約システム | 商品配送、地域別キャンペーン |
| 年齢・生年月日 | アンケート、会員登録 | 誕生日特典、年齢層別配信 |
| 電話番号 | 予約フォーム、問い合わせ | 予約確認、緊急連絡 |
| メールアドレス | ID連携、会員登録 | メルマガ連携、アカウント紐付け |
| 購入履歴・予約履歴 | 決済システム、予約システム | リピート促進、レコメンド配信 |
| アンケート回答 | リサーチ機能、外部フォーム | 興味関心の把握、商品開発 |
LINE公式アカウントで個人情報を収集する5つの具体的手段
LINE公式アカウントで個人情報を収集するには、複数の方法があります。それぞれの特徴を理解し、目的に応じて適切な手段を選択することが重要です。
1. チャット機能を活用した情報収集
1対1のチャット機能は、ユーザーとの自然な会話を通じて個人情報を収集できる最も基本的な方法です。問い合わせ対応の中で、ユーザーが自発的に提供する氏名、連絡先、住所などの情報を取得できます。
また、チャットボットを活用すれば、会話形式で必要な情報を段階的に収集することも可能です。「診断系」コンテンツや「特典プレゼント」キャンペーンを通じて、ユーザーの入力ハードルを下げながら情報を集められます。
2. リサーチ機能・アンケートフォームの活用
LINE公式アカウントの「リサーチ機能」や、Googleフォーム、拡張ツールのフォーム作成機能を利用することで、体系的に個人情報を収集できます。
- 選択式の質問で属性情報を把握
- 自由記述式で詳細な意見や要望を収集
- 段階的な質問設計で回答率を向上
- 回答内容に基づいた自動タグ付けが可能
LINE公式アカウントのデフォルトのリサーチ機能では個人ごとの回答履歴は取得できません。詳細な顧客情報管理が必要な場合は、Googleフォームや拡張ツールの活用をおすすめします。
3. ID連携による既存顧客情報との紐付け
すでに自社の会員情報や顧客データベースを保有している場合、ID連携機能を活用することで既存の顧客情報とLINEアカウントを紐付けることができます。
LINEログイン機能やMessaging APIを組み合わせることで、ユーザーがワンクリックでログインできる仕組みを構築でき、利便性が大幅に向上します。ただし、連携時には必ずユーザーの同意を得る必要があります。
4. 予約・申し込みシステムを通じた収集
拡張ツールの予約システムや申し込みフォームを導入することで、予約受付と同時に顧客情報を収集できます。
- 氏名、連絡先、予約日時の一括取得
- 予約内容に基づいたリマインド配信
- 予約履歴の自動蓄積と管理
- リピーター分析と再来店促進
5. 決済システムとの連携による購入情報の取得
PayPayなどの決済システムを導入すれば、購入履歴、取引金額、配送先情報などを取得できます。決済関連の個人情報は特にセンシティブなため、セキュリティ要件に準拠した決済サービスを利用することが必須です。
クレジットカード情報などの機密情報は、LINE公式アカウント上で直接受け付けるのではなく、専用の決済サービスに遷移させる方法が一般的で安全です。
収集した個人情報を適切に管理する5つの方法
個人情報は収集するだけでなく、適切に管理することが法的にも倫理的にも求められます。ここでは、LINE公式アカウントで収集した個人情報を安全に管理する具体的な方法を紹介します。
1. 友だち名の変更による管理の効率化
ユーザーの表示名はニックネームであることが多く、業務上の管理には不向きです。LINE公式アカウントの管理画面では、ユーザーごとに管理用の「友だち名」を設定できます。
例えば「山田太郎(ABC社)」のように変更することで、担当者が一目で識別できるようになります。ただし、ユーザー本人が同意していない情報を無断で登録しないよう注意が必要です。
2. タグ機能による属性別グループ管理
タグ機能を活用することで、ユーザーを属性ごとに分類・管理できます。
- 性別、年齢、地域などの基本属性
- 購入履歴に基づいた「VIP」「リピーター」「初回購入」
- 興味関心に基づいた商品カテゴリ
- 行動履歴に基づいたエンゲージメント度
タグ付けにより、セグメント別のメッセージ配信が可能になり、マーケティング効果が大幅に向上します。拡張ツールを使えば、タグ付け作業の自動化も実現できます。
3. ノート機能による対応履歴の記録
LINE公式アカウントのノート機能では、ユーザーごとに社内向けのメモを残せます。
- 問い合わせ内容と回答履歴
- 苦情対応や要望の特記事項
- 担当者の引き継ぎ事項
- カスタマーサポートの品質向上に活用
ノート機能は便利ですが、チーム内で共有されるため情報漏えいリスクもあります。センシティブな個人情報は必要以上に記載せず、アクセス権限を適切に管理しましょう。
4. 担当者設定による責任の明確化
複数のメンバーでアカウントを運用する場合、ユーザーごとに担当者を割り当てることで、対応の一貫性と品質が向上します。担当者の異動や退職時にも、過去の履歴が適切に引き継がれる仕組みづくりが重要です。
5. 拡張ツールによる高度な顧客管理
より効果的に個人情報を管理するには、CRM機能を持つ拡張ツールの導入がおすすめです。
- タグ付けの自動化
- PDFや画像ファイルとアカウントの紐付け
- 予約日や購入日などの年月日管理
- 複数の販売チャネルとの統合管理
- 行動データに基づいた自動メッセージ配信
個人情報を取り扱う際の重要な注意点
LINE公式アカウントで個人情報を収集・管理する際は、法令遵守とユーザーの信頼保護が最優先です。以下の3つの注意点を必ず押さえておきましょう。
1. プライバシーポリシーの作成と提示
個人情報の取得目的、利用方法、管理方針を明確に記載したプライバシーポリシーの作成は必須です。以下の内容を含めることが推奨されます。
- 取得する個人情報の種類
- 個人情報の利用目的
- 個人情報の管理方法と保管期間
- 第三者提供の有無と条件
- 開示請求や削除要求への対応方法
- 問い合わせ窓口の連絡先
プライバシーポリシーは、LINE公式アカウントのプロフィールやメッセージ内にリンクを掲載し、アンケートやフォーム入力時には「同意する」チェックボックスを設置しましょう。
2. 個人情報流出を防ぐセキュリティ対策
個人情報の流出は企業の信頼を大きく損ないます。以下のセキュリティ対策を徹底しましょう。
| 対策項目 | 具体的な実施内容 |
|---|---|
| アクセス管理 | 強力なパスワード設定、二段階認証の有効化、定期的なパスワード変更 |
| 権限管理 | 管理者権限の適切な設定、不必要なスタッフへのアクセス制限 |
| データ管理 | 必要最小限の情報のみ収集、不要なデータの定期的な削除・匿名化 |
| 保存場所 | GoogleスプレッドシートやCRMのアクセス制限設定 |
| 第三者提供 | 許可なく個人情報を第三者に提供しない |
3. LINEガイドライン・利用規約の遵守
LINE公式アカウントを運用する際は、LINEのガイドラインを必ず遵守する必要があります。特に以下の行為は明確に禁止されています。
- 利用者に無断で個人情報を収集する行為
- 取得した個人情報を不正に販売・共有する行為
- クレジットカード情報やマイナンバーなどの機密情報の直接収集
- 医療機関の受診歴や薬の処方内容などの健康情報の不適切な収集
2026年時点のLINE公式アカウントガイドラインでは、個人情報保護に関する規定がより厳格化されています。最新のガイドラインを定期的に確認し、違反のない運用を心がけましょう。
まとめ:適切な個人情報管理で信頼されるアカウント運用を
LINE公式アカウントでは、デフォルトで取得できる基本情報から、追加設定で収集可能な詳細情報まで、幅広い個人情報を活用したマーケティングが可能です。
しかし、個人情報の取り扱いには法的責任と倫理的配慮が求められます。プライバシーポリシーの作成、セキュリティ対策の徹底、LINEガイドラインの遵守という3つの柱を守ることで、ユーザーに安心感を与えながら効果的なマーケティングを実現できます。
友だち名の変更、タグ機能、ノート機能、担当者設定、そして拡張ツールの活用といった管理方法を組み合わせることで、収集した個人情報を最大限に活かした顧客体験の向上が可能になります。
2026年の個人情報保護法の動向も踏まえながら、常にユーザーの信頼を最優先にしたLINE公式アカウント運用を心がけましょう。